「ぼくと数学の旅に出よう」カバーイラスト

『ぼくと数学の旅に出よう』の装画を担当いたしました

フランスの数学者 ミカエル・ロネー著『ぼくと数学の旅に出よう』(NHK出版)の装画を担当させていただきました。
ミカエル・ロネー氏は数学の面白さを紹介するYouTubeが大変な人気で、この著書に関してはフランス本国で10万部のベストセラー、世界13ヵ国で版権が取得されています。
そしてその日本版となる本書で、カバーイラストを描かせて頂きました。

まず内容が大変面白いので皆さんにお勧めしたい本です。
はじめにお話を頂いた際の「文系の人でも楽しめる数学の本」という言葉通り 語り口が軽やかで読みやすく、「旅」がテーマになっていることもあり、数学の歴史を巡って古代メソポタミアやギリシア、ペルシャなどの都市と現代のフランスを行き来するような構成になっています。

第一章がルーブル美術館から始まるので 数学の本という先入観を持たずに入っていけますが、読み終えると数学の目を持ってフランスを旅したくなります。

イラストは、原稿を読んでゼロの章がとても印象的だったので「0」の数字をモチーフにしました。
ゼロという概念、それが数字として認められるのには長い歳月を要したそうです。
その「0」に乗って数学の真理を巡る旅に出る、そんなイメージで描きました。
数学の物語を楽しんでいただければ幸いです。

このような良書に携わらせて頂いて、本当に嬉しく思います。
NHK出版の塩田様、オフィスキントンの加藤様、あらためてありがとうございました。

本日1月29日から一般発売ですが、先行販売が好評ですでに増刷が決まったとのこと。
是非書店でご覧ください。

『ぼくと数学の旅に出よう −真理を追い求めた1万年の物語−』(NHK出版)
著者:ミカエル・ロネー Michaël Launay
訳者:山本知子・川口明百美